著者の堕ちていく心情が赤裸々に綴られていますおすすめ度
★★★★☆
最初の「娘たちへのまえがき」というページを読んだときに、こんなにも教養があり、感受性の鋭い女性が、なんで娼婦をやっていたんだろう???という疑問で一杯になり、あっという間に読み上げてしまいました。美貌と幼い頃の性的虐待のトラウマのせいで、豪奢で華美な生活から、一転、転落の一途をたどってゆく様が、赤裸々に描かれていて、著者の心情がよくわかりました。また、そこから自ら這い出し、今度は、同じように苦しんでいる子供や女性を救うために、活動の志士となってゆく転身のすごさも、まるでドラマのようです。そのように社会的にも成功されていながら、あえて自身の過去を、娘達への遺書として、したためられた、著者の正義感と勇気に、拍手を送りたいと思います。
他人事ではないおすすめ度
★★★★☆
娼婦が代議士になるプロセスに興味をひかれて読み始めたが、それよりも美貌と知性を持つ主人公が、転落していくプロセスの方が衝撃的だった。娼婦と聞くと最低のイメージあるが、もしかすると誰でもなりうる可能性があるのではないかと本書を読んで思った。「愛」という幻想を抱いている女性は悪い男に食い物にされないよう要注意。
フランス語でもよんでみたいね!
おすすめ度 ★★★★☆
濃い。
数年前、「愛に向かって光の花束」という本がブレイクしましたが
こんな感じの作品です。
想像に尽くしがたい人生の中から作者が立ち上がり目標をみつけ
努力していく姿勢は見習いたいものです。
概要
私の歩いてきた道は困難なものだったし、これからも困難は続くと思う。私の傷ついた少女時代、ブリュッセルの夜、パリの歩道、コカインとそれに伴う地獄、その傷痕、喪の悲しみと愛の喜び―私は傷だらけなのだ。しかし私は生きている。危険のない人生などありえない。あとは夢が残っているだけだ。夢しかないと言えるのは、大勝利ではないか。―麻薬漬けの生活から立ち直り代議士になった元パリの娼婦がつづる、凄絶な半生。苦悩に満ちた過去を糧に人生を切りひらいた一人の女性の感動の手記。
内容(「MARC」データベースより)
拒食症、売春、麻薬中毒―。苦しみ抜いた日々から立ち直り、代議士になった元パリの娼婦がつづる凄絶な半生。過去を糧に人生を切りひらいた女性の感動の手記。